スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス
さて、「スター・ウォーズ」シリーズも未知の部分へ突入。
公開は、1999年。
学生の頃には、浴びるほど見ていた映画ですが、この頃は映画館に行く回数もパッタリ減りました。
仕事で忙しいこともありましたが、見たい映画をなかなか見る時間が作れないのが悔しくて、一生懸命WOWOWを録画しては、せっせとDVDを貯めはじめた頃ですね。
さて、スター・ウォーズ・サーガとしては、序章にあたる本作。
旧三部作の前日譚に当たるシリーズが、この新3部作。
監督は、エピソード4以来の、ジョージ・ルーカス。
CG技術もこの頃には、かなり進歩していて、今なら自分の思い描いた世界を映像化できるということで満を辞しての22年ぶりの監督復帰です。
旧三部作を見てきた者としては、どういうストーリーを辿って、エピソード4につながっていくのかというのが、この新3部作の楽しみ方の一つでしょう。
今回の主人公は、アナキン・スカイウォーカー少年です。
この少年が、旧三部作で活躍したルーク・スカイウォーカーの父親で、彼はフォースのダークサイドに落ちてしまい、ダースベイダーになるというところまでは、旧三部作を見て来た観客にはわかっています。
そして、ルークをジェダイに導いたオビ=ワン・ケノビの若き日を演じるのがユアン・マクレガー。
彼の師匠クワイ=ガン・ジンを演じるのが、リーアム・ニーソン。
この二人のジェダイが、強力なフォースを持ったアナキン・スカイウォーカー少年と出会い、ジェダイに導いていくまでの物語が、エピソード1の大筋。
銀河共和国の混乱の中、卑劣な通商連合の魔の手から、民を救おうとする惑星ナブーの女王アミダラ姫を演じるのが、ナタリー・ポートマン。
「レオン」に出ていたあの女の子です。
というわけで、新三部作には、名のある俳優が結構出ていますね。
ヴァローラム最高会議議長を演じたのが、テレンス・スタンプ。
これは、ラストのクレジットを見るまでわかりませんでした。
さて、実はこのエピソード1は、スター・ウォーズ・シリーズのファンの間では、あまり出来が良くないと言われている作品らしいんですね。
まだ、全作品を見たわけではないので、エピソード1を見終わったばかりのロートル・ファンとしては、まだ全体の優劣はつけがたいのですが、少なくとも、旧三部作と比べても、何の遜色もない楽しめるスター・ウォーズでした。
何が気に入らないのかが、ちょっとわかりません。
当然のことながら、ストーリー上、旧三部作とは役者がガラリと変わってしまうわけですですが、そこの違和感はほぼ感じませんでした。
変わらない役者(?)もいます。
R2D2 も、まだ情けない姿のC3PO。
彼らが登場してきた時には、やはりニヤリ。
ジェダイ・マスターのヨーダも登場しますが、これも前作よりはちょっとばかり若くて、ニヤリ。
マペット操演は、今回もフランク・オズですが、本作ではCGも使われているそうです。
ただ前三作と、圧倒的に違ったのは、やはり特殊効果の大進歩ですね。
これがまあ、凄いのなんの。
特に、非人間系のクリーチャーたちの、リアルな動きと、圧倒的なボリューム感。
大量のバトル・ドロイドとグンガン族がシールドを挟んで向かい合うところなんざ、ちょっと黒澤明監督の「影武者」を彷彿させました。
もちろん、この大量のバトル・ドロイドの複雑な動きは、全てCG処理。
これは、やりたくても、旧三部作の頃の技術ではできなかったのかもしれません。
これくらい圧倒的な特殊効果映像のオンパレードを見せつけられると、こちらはもう「参りました」というしかない。
ディズニー・ランドのアトラクションを見ているような気にさせられます。
このエピソード1を、お気に召さないファンがいるとしたら、実はこの特殊効果の多用が原因かもしれんと深読み。
「エピソード1は、特殊効果技術に溺れている。」
なんてね。
アナキン少年が出場するポッドレースのシーンで思い出してしまったのが、懐かしのアニメ「チキチキマシン猛レース」。
僕らの世代では、毎週楽しませてもらった、アメリカ製のアニメでした。
アミダラ姫のシーンごとに変わる衣装が、どれもこれも妙にジャパニーズ・テイストなのもまた面白い。
この辺りは、ジョージ・ルーカスが、黒澤哲監督を敬愛している影響でしょうか。
そういえば、二人のジェダイの服装も、どことなく柔道着っぽい。
やや煩かったのが、映画の狂言回し的な役割で登場するジャー・ジャー・ビンクス。
このクリーチャーに、前作のイウォーク族のような、可愛さが欠けたのも、不評に繋がる原因だったかもしれません。
二人のジェダイの前に立ちはだかるのが、シスの暗黒卿の末裔ダース・モール。
ダース・ベイダーよりも、はるかに動作は機敏で、ライトセーバーによる一騎打ちでは、クワイ=ガン・ジンを・・
アミダラ姫の必死の訴えで、共同戦線を組んで、通商連合の攻撃から惑星ナブーを守るのがボス=ナス率いるグンガン族の大部隊。
そして、ひょんなことから通称連合の戦闘機に乗り込んだアナキン・スカイウォーカーの活躍で・・・
とまあ、ざっくりここまでが、エピソード1のストーリー。
とにかく、SFマニアならたまらないと思われる、細部描写へのこだわり。
それを可能にしている特殊効果工房ILMの圧倒的な技術力。
そして、映画マニアのジョージ・ルーカスらしい、古き良き映画へのオマージュ。
さあ、アナキン少年は、どういう経過を辿って、ダークサイドに落ちることになるかという興味を観客に持たせたまま、映画はエピソード2へ。
ところで、「ファントム・メナス」って、なんだ?
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