スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐
さあ、新三部作のいよいよ最後です。
「スター・ウォーズ・シリーズ」としては6作目。
すでに見ている旧三部作へと、どう繋がっていくかが興味津々の今回のエピソード3。
前作のクローン戦争から3年後、分離主義連合に最高議長パルパティーンを拉致された銀河共和国。
最高議長を救出に向かったのが、オビ=ワン・ケノビとアナキン・スカイウォーカーりジェダイ師弟コンビ。
敵の旗艦に乗り込んだ二人は、前作のラストで対決したシスの暗黒卿ドゥークー伯爵と再びライトセーバー対決。
ジェダイとしてさらに強力なパワーを身につけていたアナキンは、ドゥークー伯爵を追い詰めます。
一瞬躊躇したアナキンに「とどめを刺せ!」と叫ぶ、パルパティーン議長。
アナキンは、ドゥークー伯爵の首をライトセーバーで跳ねます。
前作で、圧倒的な存在感を見せた、ドゥークー伯爵でしたが、オープニング・バトルで早々の退場。
後々のストーリー展開を色々と予想していた身としては、これにはやや拍子抜け。
え? もう退場?
やはり、クリストファー・リーの年齢的問題でしょうか。
さて、無事に最高議長を救出して、惑星コルサントに戻ったオビ=ワンとアナキン。
そのアナキンに、待っていたパドメ(アミダラ姫)は、二人の子供を妊娠したことを伝えます。
喜ぶアナキンでしたが、その子供の出産の時に、パドメが死ぬという予知夢を見てしまいます。
それをパドメに伝えるアナキンですが、自分はより大きなフォースを手に入れて、絶対に予知夢通りにはさせないことを誓います。
さあ、この辺りから、アナキンがやがて、ダークサイドに落ちる、伏線が徐々に張られていきます。
さて、実はこのパルパティーン最高議長がクセモノでした。
クローン戦争以来、長年の間、非常事態大権を縦に権力に居座り続ける彼に、ジェダイ評議会は、疑いの目を向け始めていました。
そして、彼の動向を探るスパイ役に、今回の救出劇で最高議長との距離を縮めたアナキンに白羽の役が立ちます。
しかし、師匠を凌ぐフォースの力は認めながらも、まだ経験が浅く未熟だと判断されたアナキンに、ジェダイ・マスターの称号は与えられません。
心に不満を抱えながらも、パルパティーンに接近するアナキン。
そんなアナキンの心の迷いを見透かすかのように、悪魔の言葉をささやくパルパティーン。
フォースのダークサイドのパワーを身につければ、死ぬ運命の者も助けることができる。
この力は、ジェダイのライトサイドのフォースでは得られない。
パドメを救いたい一心のアナキンは、次第にパルパティーンの術中にはまっていきます。
さあ、このシリーズで、今更ネタバレだなんだということは考慮しませんので、ご注意を。
いいですね?
実は、このパルパティーンこそ、ドゥークー伯爵の師でもあったシスの暗黒卿ダース・シディアスその人というのが今回の展開。
このことをジェダイのメース・ウィンドウに報告するアナキン。
この報告を聞いて、パルパティーンを追い詰めるメース・ウィンドウですが、パドメを助けたいという一途な心を逆手に取られた、老獪なパルパティーンの誘惑に、アナキンは、逆にメース・ウィンドウを、自らのフォースで、殺してしまいます。
ああ、ついにやっちまったか。アナキン!
さあ、これで彼がジェダイに戻る道は絶たれました。
この瞬間、我らがアナキン・スカイウォーカーは、ダークサイドに落ちてしまいます。
そして、ダース・シディアスから、与えられた名前がダース・ベイダー。
シスの暗黒卿の軍門に下ったアナキン改めダース・ベイダーは、命じられるまま、ジェダイ聖堂にいた訓練生の子供たちを全員抹殺。
さらに分離主義派の幹部たちも抹殺。
この機に乗じて、ダース・シディアスは、「オーダー66」を発令します。
各惑星系で戦っていたジェダイ・マスターたちは、それまで味方だと思っていた兵士たちに次々と殺されていきます。
生き残ったのは、ヨーダや、オビ=ワンを含む一握りのジェダイたちだけ。
その中には、後のレイアの義父になるベイル・オーガナもいました。
活火山の惑星ムスタファに避難したジェダイたち。
そこに、ダース・ベイダーと化したアナキンもやってきます。
それを追ってやってきたパドメ。
しかし変わり果てたアナキン見て絶望するパドメさえも、殺そうとするダース・ベイダー。
一緒につけてきたオビ=ワンがそれを阻止します。
さあ、燃え盛る溶岩流の岸辺で、いよいよ運命の師弟対決。
もう一方では、ダース・シディアスとヨーダも、ライトセーバー戦を繰り広げる展開。
最後は、師のライト・セーバーが、ダース・ベイダーの両手両足を切断します。
そして、溶岩流の中に落ちていくダース・ベイダー。
それを見届けて、惑星を去るオビ=ワンとパドメ。
しかし、二人が惑星を去った後、瀕死の重傷のダース・ベイダーを、ダース・シディアスが救出しにきます。
さあ、ここまで来ると、旧三部作を見ているこちらとしては、この後の展開が、そろそろ見えてきます。
こちらがわかっている展開へ、どう物語をつなげていくのか。
これはこれで、立派なサスペンスになっているんだということに、この辺りでようやく気が付きました。
とにかく、この救いのない暗い展開でも、結論を分かっているこちらとしては、逆にハラハラドキドキをさせられ続けます。
なるほど、ストーリーの前日譚というストーリー展開には、こういう楽しみ方もあルのだと気づかされます。
さてこの辺りで、自分なりに、はっきりと言えることが一つ。
もし、これから、「スター・ウォーズ」シリーズ全作を一気にみようと思う方がいるなら、やはり時系列順ではなく、製作順に見ていくのがお薦めですね。。
先にエピソード1から見てしまうと、ストーリーが繋がっていくというワクワク感はなくなりますし、当然ながら、エピソード4での、ルークの父親が、実はダース・ベイダーだったというサプライズもなくなるわけです。
後の「バットマン」シリーズなどにも、同じ手法が用いられていますが、このドラマツルギーは、ある意味では、この「スター・ウォーズ」シリーズが先鞭をつけたスタイルだったかもしれません。
ネタバレついでに最後まで行きましょう。
ダース・シディアスに救出されたダース・ベイダーは、生命維持装置を施され、黒光の甲冑に全身を包み、僕らが知るあのダース・ベイダーに生まれ変わります。
そして、ヨーダとオビ=ワンに見守られながら、双子を出産するパドメ。
身の安全を図るため、双子はそれぞれ別の里親に預けられることになります。
ルークは、惑星タトゥーインのラーズ夫妻のもとへ。
レイアは、ベイル・オーガな夫妻のもとに王女として。
オビ=ワンは、このルークを見守るために、2体のドロイドと一緒にタトゥーインへ。
C3POは、過去の記憶を全て消去されてしまいます。
パドメは、死の寸前に叫びます。
「アナキンには、まだ善の心が・・!」
これがエピソード6の、ラストへの重要な伏線になるというわけです。
そして、ヨーダは・・
というわけで、ストーリーは見事にエピソード3から、エピソード4へと繋がりました。
うんうん、なるほどなるほど、納得納得という展開。
公開当時にはなかった、エピソード4のサブタイトル「新たなる希望」の意味がこれではっきりと理解できました。
ファンの中では、この新三部作の評判はわりと良くないというのが通説なのですが、どうしてどうして。
特に、このエピソード6は、よく出来ています。
ジョージ・ルーカス、エライ!
その圧倒的な視聴覚効果の技術の進歩はもとより、そのそのストーリー展開にしても、僕としてはこの新三部作は前三部作に比べて、決して見劣りすることはない出来だと思います。
不満を述べるファンもいるようですが、一体何がお気に召さないのか。
さあ、いよいよ次回はエピソード7。
気持ちとしては、エピソード4から6を、再度おさらいしてから鑑賞したいところですが、やはりここは一気に鑑賞してしまいましょう。
次回は「フォースの覚醒」。
今頃何を言っているのと、ファンの方々には怒られそうですが、やはりこのシリーズは、とても魅力的です。
遅きに失した感はありますが、俄然「スター・ウォーズ」がマイ・ブームになってまいりました。
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