私はこれで総理を辞めました
歴代の総理大臣の退任事情だけを、完結にまとめてみました。
一切の違法行為には、「嘘」と「隠蔽」と「改竄」という天下の宝刀を駆使して、権力を維持することだけにはやたらと長けた、前安倍政権と、現菅政権。
もはや、無理筋のオリンピック開催後の総選挙しか、存命の望みのなくなった菅政権の末路を、戦後の全総理大臣の退陣事情を踏まえて、予想してみるのも面白いのではないでしょうか。
第44代 幣原喜重郎
選挙では、自由党が第一党になったが過半数には達しなかった。そこで幣原は居座りを 模索したが、世論の反発を受け、あきらめた。
第45代 吉田茂
総選挙で、得票が過半数には届かず、社会党が第一党となったため潔く退陣。
第46代 片山哲
閣僚から外された社会党左派との摩擦が大きくなり、予算委員長だった鈴木茂三郎が鉄道旅客運賃値上げを含む予算案を否決。これをきっかけに退陣。
第47代 芦田均
昭和電工疑獄事件の責任をとって退陣。本人も総辞職後に逮捕。
第48 49 50 51代 吉田茂
バカヤロー解散後の選挙では、第一党とはなったが過半数に達せず、政権不安定の中での造船疑獄。最後は、池田勇人、佐藤栄作ら側近の進言を受けて、大磯の別荘へ隠遁。
第52 53 54代 鳩山一郎
日ソ国交回復を花道に内閣総辞職。
第55代 石橋湛山
肺炎と脳梗塞で入院。2か月の絶対安静が必要との医師の診断を受けて、「私の政治的良心に従う」と潔く退陣。
第56 57代 岸信介
日米安保条約は成立させたが、国会を取り巻いた安保運動による混乱の責任を取る形で退陣表明。
第58 59 60代 池田勇人
喉頭がんに侵されていた為、総選挙で善戦した後輩・佐藤栄作に政権を禅譲。
第61 62 63代 佐藤栄作
ドル・ショックやニクソンの訪中で支持が急低下するな中、満身創疲で 退陣。
第64 65代 田中角栄
金権選挙といわれた参議院選挙の敗北。自身の健康問題、東南アジア歴訪時の反日デモ、そして金脈問題などで人気が急落し退陣。
第66代 三木武夫
任期満了選挙となり、自民党は河野洋平らの新自由クラブ結成もあり、大幅に議席を失い、その責任をとって退陣。
第67代 福田赳夫
通産省解体問題でケチをつけた後、2年で交代という密約を反故にして再選を狙った総裁選挙予備選で予想外に大敗。「天の声にも変な声がたまにはある」という名言を残して退陣。
第68 69代 大平正芳
自民党が分裂したまま突入した総選挙の、真っ只中で急死。
第70代 鈴木善幸
役不足を本人が自覚しており、すべてが手詰まりとなるなかで、突如、総裁再選をめざさないことを表明し、静かに退陣。
第71 72 73代 中曽根康弘
次期総裁を自らの裁定に委ねさせることに成功し、余力を持ったまま退任。
第74代 竹下登
リクルート事件の余波を受け、支持率が一桁となり退陣。その翌日、金庫番が自殺。
第75代 宇野宗佑
女性スキャンダルの発覚により。
第76 77代 海部俊樹
政治改革関連法案が審議未了廃案となったことを受け、「重大な決意で臨む」と発言したことが、衆議院の解散を意味する発言であると受け取られ、「海部おろし」が起こる。結局解散は出来ず、党内実力者小沢・金丸コンビニも見限られ、総裁選に再選する道は閉ざされた。
第78 代 宮沢喜一
竹下派から分かれた小沢・羽田グループが、内閣不信任案の賛成にまわり、同案が可決。選挙では大きく過半数を割り込み、野党が結集して新政権が誕生。55年体制の最後の首相となる。
第79代 細川護煕
連立政権内の対立に嫌気がさしたところへ起きた佐川急便事件をきっかけに、突然辞任を決意。周囲の説得にも耳を貸さず。
第80代 羽田孜
野党であった自民党の提出した内閣不信任案が成立が不可避と判断。解散総選挙という選択肢もあったが、従来の中選挙区制による総選挙実施を招く可能性があったので、自らの悲願である小選挙区制実施のため内閣の総辞職を選択。
第81代 村山富市
突然の退陣表明。その背景として考えられるのは、社会党内の久保書記長と関係悪化、住専問題で国会を乗り切ることへの不安、沖縄の米軍基地使用問題の泥沼化。
第82 83代 橋本龍太郎
ロッキード事件で有罪判決を受けた佐藤孝行を、中曽根元総理のたっての希望で総務庁長官に起用。これに対する世論の反発が強く、支持率が低下。参議院選挙で惨敗し退陣。
第84代 小渕恵三
議員定数削減問題でのトップ会談が決裂し、自由党の連立離脱が決 まったのち、突然、脳梗塞で倒れ、そのまま回復せず死去。
第85 86代 森喜朗
「日本は神の国」とか「無党派層の人には投票所に行かずに寝ていてほしい」といった失言がスキャンダル化し退陣。
第87 88 89代 小泉純一郎
自民党総裁任期満了に伴い、余力を残したまま退任。後任に安倍晋三を指名。
第90代 安倍晋三 (第一次)
改造内閣組閣直後の、閣僚の不祥事などで党内の求心力を失い、最終的には「潰瘍性大腸炎」という自身の健康問題を理由に辞意を表明。
第91代 福田康夫
民主党との大合流は頓挫。自身の問責決議も可決。
記者会見の席上、「国民生活の為に、新しい布陣で政策実現を期してもらいたい」と述べ「内閣総理大臣・自由民主党総裁を辞職する」ことを表明。
第92代 麻生太郎
問題発言を連発し、自民党及び野党による「麻生おろし」の中で行われた解散総選挙で記録的大敗。責任をとって退陣。
第93代 鳩山由紀夫
普天間基地移設問題や、政治資金問題が表面化したこともあり、支持率が低下。民主党両院議員総会で 「国民が聞く耳を持たなくなった」と述べ、民主党代表および内閣総理大臣からの職を退くと表明。
第94代 菅直人
震災対応の不十分を指摘され提出された内閣不信任案はなんとか否決。本人は「再生エネルギー法案」の成立に意欲を見せたが、「菅おろし」が進行する政局の空気を察し、関連3法案の成立をもって、辞任を表明。
第95代 野田佳彦
公約違反であるにも関わらず「消費税増税に命をかける」などと発言し、消費税増税法案の成立を推進。公約遵守を主張する小沢一郎らが集団離党することになり、民主党は分裂状態。衆議院解散に打って出るも惨敗を喫し、自民党政権復活を許す。
第96 97 98代 安倍晋三 (第二次)
憲政史上最長の首相在職日数を記録するも、数々の政治スキャンダルを連発。最終的には、第一次政権の時と同様、健康問題を理由に退任を発表。
第99代 菅義偉
自分の息子の関わった総務省接待疑惑などで支持率急落。挽回のため、コロナ・パンデミックの中、オリンピックを強行し・・・
さて、どうします?
内閣総理大臣様。
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