柿沢謙二ブログ

畑へ行こう 02

さて、先週に引き続き、本日も会社の畑へ行って、農作業のお手伝いをしてまいりました。

本日のメニューは、マルチのセッティングと、ツル系の野菜用のアーチの作成。

それから、僕はトラクター(耕運機)で、隣の畑の耕し。

夕方からは雨の予想でしたので、なんとか降り出す前には、やっつけたいところ。

午前8時。

畑に到着すると、師匠は、すでに作業にかかっており、マルチングもすでに、何本かは、終了していました。

あれを、一人でやるとはちょっとすごいとしばし感心。

さて、マルチングとは何か。

簡単にいえば、畑の作物を植える場所に、ビニールのシートを張る作業のこと。

このマルチングによる効果は、師匠によれば以下のとおり。

1つ目。

雑草の繁殖を抑える効果。

2つ目。

土壌の団粒構造を維持する。

団粒構造というのは、 土壌の粒子が小さなかたまりを形成している構造のこと。

保水性がよく、排水性・通気性もよく、畑の作物の生育にに適した土の状態になります。

3つ目。

地温の調節。

4つ目

土壌からの水分蒸発を抑える。つまり、水をそれほどやらなくても、畑自体で水分補給をしてくれます。

「マルチングをするかしないかで、作物の出来は雲泥の差。その後の世話もラクチン。」

とは、師匠の弁。

まず、マルチングをする山の両側に鍬入れをして、溝を掘ります。

これがけっこうな重労働。

掘り終わったところで、まず先端部分にマルチを広げ、土をかけて決めます。

それから二人ががりで、山にそって、マルチを張り、反対側も、同じように土をかけます。

後は、両サイドの溝を、土で埋めていくという手順。

これを長短合わせて、本日は約6本セット。

 

さて、マルチングを終えたところで、今期収穫を目指す夏野菜のメニューを聞いたところ、こんな青写真を見せてもらいました。。

 エクセルで綺麗に作ってあってお見事。

農業初心者の僕としては、この図面、見ているだけでワクワクしてきました。

 さて、本日の次のミッションは、ツル系の野菜用のアーチ作成。

きゅうり、いんげん、ゴーヤは、畑から伸びたツルに実がなります。

このツルを、作ったアーチに添って成長させ、収穫の時には、このアーチの外側と内側から、野菜が取れるようにするためのもの。

アーチをかけたら、天井にパイプを一本通し、番線で結び、それから両サイドにも、パイプを通します。

二人ががりで、水平を取りながらアーチの、骨組みを組んでいく作業。

それから、風などで飛ばないように、骨組みを支える「鎹」(かすがい)を斜めににかましていき、ヒモで縛っていきます。

 

昼過ぎに、アーチは完成して、本日の作業はここまで。

次の作業の時に、このアーチにネットをかけて完成とのこと。

夏野菜の仕込みは、ゴールデンウイーク前後から順次始めてい行くということで、収穫は真夏。

さあ、いまから楽しみです。

隣の畑では、ならした枝や雑草が、いつのまにか燃やされて綺麗に片付いていました。

こちらが先月の状態。

そして、燃やした後はこんな感じ。

燃えた後の灰は、全部無駄なく畑の肥やしになります。

さて、その作業と平行して、僕はトラクターに乗って、隣の畑を耕運機で「つちかき」作業。

農業で最も重労働なのはなんといっても、畑を耕すこと。

師匠はこれを「かきまわす」といいますが、このくらい広さになると、やはりトラクターは畑作業の必需品。

師匠からのミッションは、「最終的に、この畑にトラクターのタイヤの跡を残さないで、かきまわすためにはどう回ればいいのか。ちょっと考えてやってみい。」ということ。

そして、考えて耕した結果がこれ。

多少苦笑いも入りましたが、まあなんとか合格という評価。

ならした畑には、さっそく、どこからか鳥がやってきて、掘り返した土に出てきた虫をついばんでいました。

この作業で彼らの生態系に参加したような気分。

さて、本日の農作業で、活躍したの道具です。以下のとおり。

スコップ、鍬(くわ)、鋤簾(じょれん)、とんぼ、鋤、ハンマー、マルチ。

畑のすぐ裏には、「花木園」という子どもたちが自然とふれあう目的で作られた施設があり、本日は日曜日ということもあり、園内は家族連れで賑わっておりました。

ランチタイムの後、のんびりとあたりを散歩してみると、つくしやら、馬酔木などがチラホラ。

気がつけば、めっきり春らしくなってまいりました。

 桜はもうすぐです。

 

 

 

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続・ジョンソン・タウン Marcus で歌った夜

2015年3月27日金曜日。

先月に引き続いて、入間市のジョンソン・タウン「マーカス」のオープン・マイクのイベントに参加してきました。

顔ぶれは、ほぼ先月も拝見した皆様。

我が社の若社長に、今回も付き合っていただきました。

前回は、歌う直前になって、コード譜を仕込んだ　iPad の電池がなくなり、冷や汗モノでしたので、今回はバッチリ充電した上に、充電池も持参。

満を持して望みましたが、今度は、なぜかインターネットが不調。

今回の弾き語りで使用しようと思っていた「コード譜」専用のサイトは使えず。

(　U-フレット  http://www.ufret.jp/)

今回も本番直前になって、演奏曲は急遽変更。

オリジナル1曲を含む、計4曲を皆さんに聞いていただきました。

先月同様、一人二曲づつの弾き語りパフォーマンスを、順番にリレーしていくスタイル。

プレイヤーは、若者から、団塊の世代のオジサマたちまで、なかなか幅広い。のが特徴。

僕が演奏した曲目は、以下のとおり。

 

1曲目　　広い世界へ～いずみ書店のテーマ

これは、今から40年近く前に作った曲。実家は本屋でしたので、そのテーマ曲を、父親からのオーダーで作ったもの。

当時抑えられるコードだけで作った曲です。

実家だった「いずみ書店」は、さいたま市の与野駅西口駅前にありましたが、今は区画整理で、ビルが立ち並び、その姿はもうありません。

 

2曲目　　「春夏秋冬」　泉谷しげる

 

　3曲目　　　「ほほろば」　さだまさし

4曲目　　SOMEDAY   佐野元春

それでは、合計12分の、僕の弾き語りパフォーマンスを御覧ください。

 

 

 

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畑へ行こう 01

 3月22日の日曜日。

わが社の畑へ農作業のお手伝いに行ってまいりました。

場所は東京都青梅市小木曽。

この辺は青梅市指定の生産緑地。

生産緑地というのは、行政が指定した農林業優先の地域のこと。

この地域に土地を持っていると、農業以外の使用は制限をされてしまうという事です。

つまり、この指定地域には、むやみに工業用の工場やビルはは作れないということ。

そのかわり、農地として使用していれば、青梅市から補助も受けられます。
そういう場所ですから、市役所の職員が定期的に巡回して、農地として使用されていない土地には持ち主に対して指導が入ります。

わが社の土地も、かつてはここで農業と養豚を行っていたとのことですが、今はきれいに片付けて、農業は閉鎖。一部の土地は建売住宅にしています。

しかし農地の部分もまだ残っているので、放置しておくわけにもいかず、社内の有志がここで野菜を作ろうと言うことになったという次第。

恥ずかしながら僕は違う事業部所属だったので、我が社の農業チームの存在を知らなかったのですが、すでに3年ほど、有志で切り盛りしていたとのこと。

なるほどなるほど。

それを聞いては、参加しない手はありません

定年後は農業を希望している僕としては、これはまさに願ったり叶ったりのプロジェクト。

ということで、今年から農業チームの一員として参加させてもらうことにいたしました。
そして、その初日が昨日の日曜日。

朝の8時30分。

現地に到着してみると、すでに我が師匠たちは、畑に出て忙しく作業を始めていました。

ちょうどこの時期は、畑にめぼしい野菜はなく、これから夏野菜の準備をするために、畑をならして耕すというのが本日の作業。

用意した長靴を履いて畑に入ると、早速トラクターに乗ってくれと頼まれました。

 

 

 

 

 

フォークリフトやトラックは仕事でさんざん動かしてきましたが、トラクターは生まれて初めての経験。

緊張の面持ちで、師匠の言われるままに畑を耕しながらぐるぐる回ります。

「おい、まっすぐじゃないぞ。」
まぁこれがなかなか難しい。

半分もやらないうちに、見かねた師匠と選手交代。

こちらの畑には、太陽光のパネルを立てて、その下の地面で果物をやるとの事。
さてそれが一段落して、午後からは、隣の畑。こちらは野菜用だそうです。
既にある程度の整地はしてありましたので、ここにはステビアという肥料をまきます。

 

 

 

ステビアというのは、もともと天然の甘味料として注目されていましたが、近年では研究が進み、強力な抗酸化、毒性のある菌にピンポイントで効く殺菌作用、ウィルスの抑制作用、はたまたアトピーや糖尿病の改善にも効果を発揮するという研究が報告がされて俄然注目されてきた美味しく健康な野菜を作るための秘密兵器。
師匠によれば、1袋8000円もするとのことでけして安価なものでは無いのですが、これをたっぷり10袋分も畑に撒きます。

撒いた後は、再びトラクターの登場。
ステビアをしっかりと畑に馴染ませながら、夏野菜のための準備を整えます。

 

 

 

畑作業で抜いた雑草や枝なども、畑に広げて乾かします。

乾いたら火をつけて燃やしてしまえば残った灰やアクは、それもまた綺麗に畑の肥料になるとのこと、

燃えないからといって、灯油などを使うと、畑に残ってしまうのでNGだそうで、なるほど自然は自然で、ちゃんとうまくできているものです。

 

 

さて本日の農作業はここまで。

来週は、整えた畑にマルチというビニールを敷く作業だそうです。

夏野菜の田植え作業は、だいたいゴールデンウィークあたりとのこと。

去年は、スイカが大当たりだったそうで、今年も実験的に色々な野菜や果物にトライしてみようかという師匠の話。

農作業1年生の身としては、願ってもないアプローチです。

帰りに、お土産でいただいたのは、のらぼう菜というこのあたり特産の春野菜とネギ。

 

 

 

 

袋いっぱい持ち帰って、早速夕食で試食。

味噌汁の具とおひたしにしましたが、茎の食感がなかなか良く、大変美味しくいただけました。

ちょっと食べ過ぎまして、翌日の朝の体重は、おっとっとの64.4キログラム。

いかに野菜とは言っても、やはり食べ過ぎてはだめ。

体を動かさない日曜日は、いつも大抵太ってしまうのですが、これからしばらくは会社の農作業チームに参加させてもらって、せっせせっせと畑仕事。

美味しい空気をたっぷり吸っての有酸素運動で、しっかりと糖尿の方もコントロールしていきたいと思います。

  

 

 

 

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映画「共喰い」

一昨年公開されたばかりのズシーンと重い日本映画。

監督は、青山真治。

昭和末期の地方都市を舞台に、セックスと暴力について、正面から向き合った映画ですね。

主人公は、17歳の高校生。

セックスする相手を殴ることで性的興奮を得るという性欲の権化のような父親。

そして、殴られ続ける母親。

このかなり際どい設定が軸にありますので、過激なセリフと、過激なシーンが随所にあふれています。

それでも、人間の性欲というものを、堂々と正面から見据えて、ケレン味なく描くと、不思議といやらしい映画にはならないもの。

昔見た、「祭りの準備」やら「正午なり」といったATGの作品と同じテイストを感じました。

さて、最近の映画にはちと疎い映画ファンでして、この作品に、僕の知っている俳優はほとんど出てこないのですが、なんのなんの、実は一人だけいました。

そう、少年の母親役の、田中裕子です。

タイトルロールでも、彼女の名前は見逃していたので、この少年の母親役が彼女だと気がついたのは、登場してしばらくたってから。

「あらやだ。田中裕子じゃないの。」という話です。

しかしさすがの演義派。左腕の先がないというインパクトの有る役柄を、さすがの演技力で、リアルに演じて、映画をビシっと締めていました。

光石研の演じた性欲の権化のような父親役も圧巻。

そして、ちょっと存じあげなかったのですが、この父親の愛人を演じた篠原友希子も、ちょっと僕好みのいい味を出していました。

いつものように、なんの前知識もなく見た映画でしたが、なかなかめっけものでした。

 

春の七草

さて、季節はめっきり春めいてきました。

春らしく、「春の七草」をイラストで描いてみました。

お恥ずかしい話、その名前は学生時代に覚えさせられたものを、かすかに記憶していましたが、その姿かたちは判別不可能。

例え、野に咲いていても、それが七草の一つだとは、まずもって、絶対にわからないでしょうね。

野に咲く花を見て、その植物の名前がすらりと言えるくらいのオヤジになれたら、さぞやかっこいいなとは常々思っておりますので、イラストでも書きながら、せっせと覚えることにいたします。

では、春の七草をみなさんご一緒にご唱和ください。

「せりなずなごぎょうはこべらほとけのざすずなすずしろ春の七草」

セリ

ナズナ

ゴギョウ

 

ハコベラ

 

 

ホトケノザ

 

 

スズナ

 

 

スズシロ

 

以上。

よし、今年は七草粥でも食べますか。血糖値を下げるのにはよさそう。

お気に入りのＡＶ女優

さて、スケベオヤジですので、こういうネタも披露しておきましょうか。

お気に入りのAV女優です。

自慢じゃありませんが、僕のＡＶ鑑賞歴は、30年有余になります。

お気に入りも、その時代時代で、入れ代わり立ち代わり。

今回は、今現在のベスト４を取り上げますが、おそらく３ヶ月もたてば新規更新間違いなし。

僕の趣味嗜好で言えば、相変わらず巨乳熟女と言うことになりますが、最近では美脚にも食指が動くようになっています。

まあ、節操はありません。

さて、そうはいっても、まずは定番のこの人。

 

 

 

風間ゆみ。

 

コロコロ入れ替わるお気に入りの中でもこの人はちょっと別格です。

浮気でムラッケのある僕が、もうかれこれ10年以上もファンのままなわけですからすごい。

彼女は、現在37歳と言う事ですが、AV女優のキャリアはなんと18年。

現役短命の女優が多い中で、この人のキャリアはご立派。

基本的に僕は、熟女好み。

彼女の場合、20代の後半から、すでに熟女キャリアをスタートさせていました。

ここにきて、やっと年齢が役に追いついてきたと言うところ。

まさに、AV界の笠智衆。

熟女女優としては、今が1番脂が乗り切ったところでしょう。

若い頃から、熟女を演じていたからこそ、息の長い女優でいられたということでしょうか。

これだけ彼女の作品を見ていても、まだ新作は見たいと思いますから、彼女のお気に入りは当分続くかもしれません。

とにかく、「エロい」というただ一点の物差しで見る限り、彼女の容姿は、いまだにほぼ完璧。

安心してみていられる女優さんです。

 

 

さて次は白石茉利奈。

この3カ月間で、今僕が一番ハマっているのがこの女優さんです。

この女優さんは、典型的なアイドル顔なのですが、実はリアルで母親。

熟女界では、彼女のキャラを称して、ママドルということになります。

AV女優に演技力を求めるのは酷ですが、彼女の場合は、どんな設定の作品でもやらせてもとりあえずこなしてしまう器用さがあります。

アイドル顔と、子供を生んでいる大人のボディのアンバランスさが、なんとも絶妙に色っぽい。

キャリアを見てみると、普通にタレントのようなこともやっていると言うだけあって、エッチ以前の「ドラマ」部分も白けさせることはありません。

普通の新人は、たいていこの部分で、興ざめになることが多いのですが、彼女は別

とりあえず、今のところ、鑑賞したDVDにハズレはありません。

彼女の絡みの特徴は、必ず相手男優と目線を外さないこと。

これが、オジサンにとっては、けっさこうポイントが高い。

今後も期待します。

 

 

続きまして、３人目は篠田あゆみ。

この方も32歳と言いますから、とりあえず熟女のくくりで良いと思いまます、

とは言っても、見た目はかなり若つくり。

この女優さん、決して美人ではありませんが、彼女のようなうキツネ顔が結構僕の好みなんですね。

正統派の美人より、なんぼか色っぽい。

まあ、個人的趣味ですから、放っておいてください。

とにかく、細身の割には、かなり迫力のあるバスト。

この路線では、ちょっと前まで、JULIA という女優のファンでしたが、今はちょっと飽きてしまいました。

昔々、庄司みゆきと言う草創期のAV女優がいて、僕としてはファンだったのですが、その女優さんに似ているのがお気に入りの理由。

まあ、そんなことはどうでもいいですね。

 

さて最後は、若い女優さんからも1人。

つい先日見たばかりなのでちょっとご紹介。

 

 

宇都宮しをん。

 

まだ20歳そこそこの女優さんです。

こうゆう若いお嬢さんの作品は、親父としては、あまりレンタルしたいという食指は動かないのですが、それでもTSUTAYAにいって、熟女ばかり借りまくっていると、たまに、手がすべって借りてしまうこともあります。

これもそんな１枚でしたが、やはり目を見張ったのは、その嘘のようにグラマラスなバディー。

人気上昇中という棚扱いで、思わず手に取ってしまいました。

しかし、オジサンにはやっぱり若すぎた。

結局スキップしまくりで、１０分で見終わってしまいました。

しかし、イラストにしてするなら極上の素材でしたので、おもわず１枚。

 

と言うことで、お気に入りのAV女優は、また3ヶ月もすればガラリと変わっていると思いますが、本日現在は以上4名をリストアップしておくことにいたします。

 

fちなみに、facebook にお名前がある方は、「友達承認」していただきました。

映画「ハイ・シェラ」

1941年製作のアメリカ映画。

監督はジョン・ヒューストン。

我らが、ボギーことハンフリー・ボガートの記念すべき初主演作。

それまで、悪役を演じることが多かった彼ですが、40歳を超えて、はじめて巡ってきた主演作がこの映画でした。

しかし、タイトル・クレジットを見ると、彼の名前は、2番め。

ファースト・クレジットは、相手役のアイダ・ルピノになっていました。

彼の主演には、まだせ不安があったワーナー・プラザーズの保険みたいなものなのでしょう。

彼の役どころは、相変わらずのアウトローですが、流石に主演ですので、足に障害のある女の子を登場させて、「あしながおじさん」的キャラを与えます。

このあたりは、前述の「関の弥太っぺ」と通じる設定ですが、アメリカ映画では、少女の幸せをそっと見守って去ってゆくという日本的美学はありません。

後半の展開は、ちょっとドロドロしていて、最後はズドーン。

まあ、ボギーは、無難にファーストヒーローをクリアして、この後、「マルタの鷹」「カサブランカ」「脱出」と、40年代のハリウッドで、怒涛の快進撃を続けていくことになります。

映画「関の弥太っぺ」

 

昭和38年東映製作の股旅物。

主演は中村錦之助。後の萬家錦之助ですね。

旅で偶然に知りあった女の子のために、一肌脱ぐ人情脆い旅の剣客。

まあ、この俳優のキャラクターをおもいきり活かしたベタな設定ではありますが、これで当時の観客は映画館に勇んで足を運んだわけですから、ベタをナメるつもりはありません。

老若男女をひとまとめに映画館に連れて来ようと思えば、設定はベタになるのもやむおえますまい。

時代劇冬の時代と言われる昨今。

映画では、中井貴一あたりが一人気を吐いていますが、時代劇はドラマでは風前の灯。

いまや、NHKだけの独壇場になってしまっています。

昔の映画をみるのが好きですので、僕の場合は、時代劇はまだ見る方ですが、やはり昔の時代劇には、娯楽としての映画黄金期のパワーと熱気があります。

特に僕がいつも時代劇で楽しませてもらうのは、あの時代の所作。

昔の映画では、脇役やエキストラに近い俳優たちでも、襷を巻く所作ひとつとっても、自然な動きが身についていて、観ている方は、しっかりとその空気に浸れます。

ちなみに、「ザ・インタビュー~トップランナーの肖像」という番組を見ていたら、中村獅童が出ていて、中村錦之助が、彼のオジサンなのだと言っていました。

中村獅童の「関の弥太っぺ」もちょっと見てみたいですね。

 

映画「パンドラの匣」

WOWOWでオンエアされたものを、iPad で鑑賞。

世紀末パニック映画でも見るつもりで、このタイトルをクリックしてみたら、太宰治原作のあの「パンドラの匣」を映画化したものでした。

2009年に製作された日本映画です。。

戦後間もないころの山村にある「健康道場」という、結核療養所を舞台にした恋愛群像劇。

主演は、最近では「寄生獣」にも出ている染谷将太。

彼を取り巻く女性陣は、ミュージシャンでもある川上未映子、仲里依紗。

世の中を斜に見る屈折した太宰文学を、どう映像表現するかというあたりが、見どころでしょうが、シナリオの求めている空気感を、役者がうまく消化していない感は否めませんでした。

主人公ひばりとマー坊の布団部屋のシーンで二人の会話が急にユニゾンになる演出など、深層心理の表現に工夫が見られる場面もあるのですが、「いいね」をポチするところまでは行きませんでした。

終わってみれば、あの療養所のナース(?)と、患者たちのお決まりのやり取りだけが、妙に印象に残りました。

 

オレ様化する子どもたち

ブクレコに読書感想文を書いていたら、調子に乗って文字数オーバーになってしまいましたので、全文こちらに掲載いたします。

「なんだか教室が変なんだよ」
小学生の子供を持つ友人が、父親参観で学校にいって、我が子のクラスの授業風景を見てきて、ため息をつきながらの感想がそれでした。
僕は子供がいないので、自分の小学生だった頃の教室と比べるしかないのですが、友人から聞いたその教室の風景はちょっと衝撃的でした。
担任の先生は、淡々と授業してるのですが、先生に完全に背中を向けて友達と話している子供がいるかと思えば、ある子供はフラフラと教室の中を歩き回っている。
もちろん教室の前の方では先生の授業聞いてる生徒もいるのですが、参加していない生徒は完全に自由行動。先生も特に注意はしない。
それが、父親たちを呼んで公開している授業参観の授業なわけですから友人も目が点になったらしい。
聞いていた僕もちょっと信じがたい気持ちでした。
昨今の、ゆとり教育の実態これだとは言わないでしょうが、これはほとんど学級崩壊。教育放棄ではなかろうかと思わざるを得ない。
とにかく、教育の現場がちょっと大変なことになっているらしいという状況は、僕のような門外漢でもひしひしと伝わってきました。
ならば、その原因は何か？
ある人は、教師の品質が落ちているとからだといい、学校が悪いといい、ある人はモンスターと化した親やその家庭が悪いといい、ある人は社会環境のせいだと言う。
しかし、著者はその事は十分に認めつつも、当事者である子供たちも、それなりに、おかしくなっていると訴えます。
教師であったものの立場から言えば、「子供がおかしい」という発言をするのは、責任放棄を認めているようで、かなり勇気が要ることだと思います。しかし、著者は、あえてそう訴えます。
子供は純真無垢な真っ白なキャンパス。子供にはいついかなる時にも何の罪もない。諸悪の根源は、いつでも子供たちを取り巻く環境と大人たち。
「子供たちを守ろう」という御旗を掲げて、学校や教師たちに問題提起をする、したり顔の教育評論家たちに、著者は名指しで必死の抵抗を試みます。
そこには、教育現場の真ん中で、変わっていく子供たちを肌で感じながら、ある時は無力感にさいなまれ、ある時は手ごたえを感じながらも、社会環境と教育行政に翻弄されてきた、けしてきれいごとではない教師の長年にわたる経験値の重みがあります。
産業社会の中で「労働」を経験するよりも先に、市民社会の中で、「消費」を経験することで、社会的デビューを果たしてしまう現代の子供たち。
教育にも労働にも、子供たちは、金科玉条のように、経済社会での常識である「等価交換」の原則を持ち込みます。
学校や職場に行くと言う苦痛と引き換えに、自分たちに何が得られるのか。
この等価交換が成り立たなければ、子供や若者たちは、何の躊躇もなく学校も職場も放棄するとするなら、大人たちはどう対応するべきか。
それぞれの立場しか主張しない大人たちの脇で、子供たちが舌を出している気がしてなりません。