さて、オジサンのエンタメ勉強としての紅白歌合戦検証。
それでは後半戦に参りましょう。
後半戦トップは、アイドルユニット対決。
紅組は、欅坂46(2)「不協和音」
白組は、関ジャニ∞(6)「なぐりガキBEAT」
欅坂46は、知っていました。
知っていましたというほどではありませんが、彼女たちのドラマをAmazon プライムで一気に鑑賞しています。
ドラマのタイトルは、「徳山大五郎を誰が殺したか」。
メンバー21人全員が出演した、彼女たちのプロモーションのためのドラマ。
ドラマは一度見始めると、ハマるタイプですので、見ている間は、しっかりと彼女たちに感情移入していました。
でも毎回のエンドロールをみていて、主演クラスの平手友梨奈がなんとか、覚えられたくらいで(ちょっと山口百恵に雰囲気が似ていたため)、あとのメンバーは、最後まで結局顔と名前が一致せず。
あの大人数所帯のグループの一人一人を、ファンは全部個体識別できるのでしょうから、最近のアイドルグループのファンもご立派。
しかしながら、彼女たちのようなAKB系のアイドルユニットのプロモーションを見るのにつけ、やはり気になるのは、「企画・秋元康」
彼女たちを売るために秋元氏が仕掛けてくる、あの手この手の戦略。
ある時は「総選挙」、ある時は「ホラードラマ」、ある時は「握手会」。
僕らが知っているアイドルは、キャンディーズ、ピンクレディ、麻丘めぐみ、浅田美代子、中森明菜・・・
でも、そんな既存のアイドルたちと、秋元氏が拾い上げるアイドルたちとは、明らかに基準が違いそうです。それは、以前から気になっていました。
今のファンたちは、手の届かないスターアイドルは求めていない。
どうやら、それはベースにありそうです。
そう単純に、一言で言えることでもなさそうですが、オジサンから見て、明らかに秋元氏がターゲットにしているのは「身近にいる、手の届きそうな可愛い子」
おそらく、今時のファン気質を、彼は十分すぎるくらい理解しているのでしょう。
あの「おニャン子クラブ」で蓄えたノウハウは、伊達じゃないというところでしょう。
あのAKB48の総選挙の結果なんて、僕の予想は、まず当たったことがありません。
今時のアイドルには、今時の売れ線基準があるようです。
さて、欅坂46の紅白パフォーマンスは、2017年ヒットの「不協和音」。
これは、僕の知っている秋元系のアイドルユニットのダンスパフォーマンスの中では、かなりインパクトもあり秀逸。
気になって、振り付けした人を調べてみたら、 TAKAHIRO という人で、マドンナなどの振り付けもしたトップダンサー。
いまのところ、欅坂46のすべての楽曲の振り付けを担当しています。
秋元康の詞の世界と、振り付け表現が見事にシンクロしていて見応えがありました。
この強烈なダンスをオジサンに踊ってみたらというなら、ハッキリといいます。
「僕は嫌だ!」
(総合司会のウッチャンは、見事に踊ってくれましたが)
一方白組、関ジャニ∞が、歌ったのは「なぐりガキBEAT」
このメンバーの中で、僕が唯一わかるのは、「月曜から夜ふかし」の村上信五。
彼に代表されるように、このユニットは、ジャニーズの中でも、完全にバラエティ志向。
この紅白では、 そのキャラクターを活かして、NHKホールを駆け回りながら、番組の裏方さんたちの紹介を担当しておりました。
さて、お次の対決は、人気イケメン対王道演歌対決。
白組は、福山雅治(10)「トモエ学園」。
紅組は、坂本冬美(29)「男の火祭り」。
ステージに黒柳徹子が登場して曲紹介されたのが福山雅治の「トモエ学園」。
この歌は知りませんでした。
あの大ベストセラー「窓際のトットちゃん」を原作にしたテレビ朝日系のドラマ「トットちゃん」の主題歌ということで、彼女が登場というわけです。
NHK草創期の黒柳徹子の貢献がありますから、NHKとしては、これは外せないところでしょう。
「自由とは、すべての個性を肯定すること」
彼は原作を読み込んでから、曲作りにかかったとのこと。
福山雅治も、なかなかいい曲を書くようになりました。
さて、坂本冬美のド演歌は、往年の紅白テイスト満載の演歌お祭りパフォーマンス。
紅白を卒業した北島三郎路線の継承者として、この人に白羽の矢が立ったようです。
さて、お次の対戦は、J-POPOS 歌姫対ベテラン・ジャニーズ。
紅組は、西野カナ(8)「パッ」
白組は、TOKIO(24) 「AMBITIOUS JAPAN!」
西野カナは、僕が毎月一度レンタルして来るTSUTAYA のシングルCDランキングでも常連。
リリースすれば、必ずベスト10には、ランクインしてるまさに今が旬のポップクイーン。
今時の女の子たちの心情を、上手に歌詞にするセンスは秀逸。
オジサンとしては、彼女のカラオケのレパートリーを一曲くらいゲットしておきたいところなのですが、これがなかなか的が絞れない。
覚えかけるともう次の曲がリリースされるというサイクル。
松田聖子の頃は、まだ自分も若かったこともあり、ガールポップも、どんなにサイクルが早くても、案外サクサクと覚えられたものですが、やはり、この歳になってくるとそうもいかないようで感性と記憶力の劣化はいたしかたなし。
白組のTOKIO は、SMAP解散の後は、事実上ジャニーズ系の最長老。
紅白出演も、24回ですから、もはやこれは、重鎮の域。
メンバーも、長瀬智也の39歳以外は全員40代。
最年長の城島茂などは、すでに47歳ですから、それでいまだアイドル現役というのはご立派。
彼らによる名物番組『ザ!鉄腕!DASH!!』のキャラを活かして、歌の前に、2020年の東京オリンピックを迎える東京の街をレポートした映像を紹介。
歌って踊るジャニーズ系タレントが主流の中、彼らは自らバンドとして演奏するスタイル。
まがりなりにもバンド活動をかじってきたものとしては、シンパシーを感じます。
但し、演奏した曲「AMBITIOUS JAPAN!」が、2003年の楽曲というのがやや気になるところ。
この歌、紅白で何回歌ってんだろ?
お次の対決は、演歌重鎮対アイドルユニットという新旧対決。
白組は、五木ひろし(47)「夜空」
紅組は、乃木坂46(3)「インフルエンサー」
五木ひろしの紅白47回連続出場というのは、今回の紅白の出場者の中ではダントツの最多。
演歌歌手の中にあって、これだけ長い間、コンスタンスにヒット曲を出し続けている歌手は稀有。
今回の曲は、平尾昌晃追悼として、「夜空」を熱唱。
平尾昌晃は、彼を世に出した「よこはまたそがれ」の作曲者で彼にとっては、山口洋子と並ぶ大恩人。
歌唱にも気合いが入っていました。
乃木坂46は、「インフルエンサー」。
彼女たちのダンスパフォーマンスを自ら踊ることをネタにしていたのが、裏トークブース内のバナナマンの日村勇紀。
「一緒に踊りましょう」と、彼女たちのステージ上からのラブコールを建前上一応は拒否した日村。
しかし、パフォーマンス途中から、突然客席で踊り出して、ステージ上の彼女とバックモニターで共演というのが今回のNHKの演出。
でもねえ。これは彼が拒否した理由である「僕が一緒に写ったら、せっかくのダンスを壊しちゃうから」がそのまま当てはまりました。
この演出意図なら、彼を写すのは、それとわかるワンカットだけで十分。
今回の演出は、ちょいとしつこく彼を追い続けすぎましたね。
やはりアイドルはアイドル、ギャグはギャグ。ちゃんと分けるべきでした。
これは失敗。
そして、ここで「白組司会特別企画」。
これは、白組司会・二宮和也と将棋の羽生名人との対談の後、全員で「いつでも夢を」。
そして、「紅組司会特別企画」は、紅組司会・有村架純が主演を務めた朝の連続テレビ小説「ひよっこ」の紅白特別編。
ドラマのキャストが全員顔を揃える中、サプライズだったのが桑田佳祐の登場。
彼の役名が浜口庫之助。
この人は、僕もリスペクトしてやまない昭和のヒットメーカーです。
その後の特別編パート2では、桑田佳祐と有村架純の「涙くんさよなら」コラボも聞けましたね。
さてお次の対決は、J-POP の大御所対プリンス対決。
紅組は、松田聖子(21)「新しい明日」
白組は、平井堅(8)「ノンフィクション」
彼女くらいの大御所になると、往年のヒット曲で、ずっと出場させてもらえるのかと思っていたら、彼女が歌ったのは、ちょっと耳慣れない曲。
ん?と思ったらこの曲はれっきとした2017年発売の最新曲。
しかも作詞作曲も彼女と言いますからたいしたものです。
Wiki してみたら、この曲は、NHK総合のテレビドラマ「マチ工場のオンナ」の主題歌でした。
ドラマは、年末に最終回を迎えたばかりのホヤホヤ作品。
そういうことなら、この選曲も合点がいきます。
対する平井堅の歌った「ノンフィクション」も、テレビドラマの主題歌。
こちらはTBS系で「小さな巨人」という警察エンターテイメント・ドラマ。
こちらも、彼がこのドラマの脚本を読んでから作ったという書き下ろし楽曲。
この彼の紅白のステージのバックで、踊っていたのが義足のダンサー大前光市。
しかし、このコラボ演出は、このダンスのインパクトがありすぎて、歌を食いすぎてしまったように思えました。
このダンスはダンス、歌は歌、それぞれ魅力的なので、別々に楽しみたかったところ。
実は、カラオケ仲間の女性が平井堅の大ファンなので、ちょっとこの歌でも覚えてみましょうか。
なかなかいい曲でした。
さて、お次は、対決枠ではなく紅白コラボセッションということで、椎名林檎(5)と、 トータス松本(初) が登場。
二人がデュエットしたのは「目抜き通り」。
これは、2017年に鳴り物入りで、銀座に登場した総合商業施設「GINZA SIX」のテーマ曲として椎名林檎に依頼されたもの。
もともとは、CMソングサイズの曲を、フルサイズにして、デジタル・ダウンロードのみで配信。
僕らの時代のレコードは、1990年代に、CDに取って代わられましたが、この先は、そのCDもなくなり、楽曲の発売はデジタル・ダウンロードに取って代わらていくのかもしれません。
これも、最新のデュエットソングとして、チェックしたいところ。
さて、紅白対決に戻って、次の対戦は、テクノダンス・ユニットと伝説のロックバンド対決。
紅組は、Perfume(10) 「TOKYO GIRL」
白組は、X JAPAN(8)「ENDLESS RAIN 2017 紅白スペシャル」
Perfume は、この「TOKYO GIRL」のPVよろしく、NHKホールを飛び出して、東京の街を360度見回せる渋谷のヘリポートからのパフォーマンス。
彼女たちは、もうすでにアイドルという枠を超えて、アーティストとしての貫禄さえかんじられます。
彼女たちの凄いところは、なんといっても、ちゃんとした、その年その年のヒット曲を引っさげて10年連続で紅白に出場しているところ。
紅組で、楽曲のダブりのない10年連続は、あのザ・ピーナッツ以来なんだそうです。
ライトアップされたビルからの東京の夜景は綺麗でしたが、それよりも、あの寒さの中で、ミニスカートで踊りきったのは立派。
白組、X JAPAN が歌ったのは、代表曲のENDRESS RAIN。
TOSHIKI の宗教洗脳問題もあったり、いろいろすったもんだあった末に、再結成して紅白に登場。
NHKも、ヘビメタファンから視聴率を稼ごうと、かなりYOSHIKI を持ち上げた演出をしていました。
でも、「頚椎の怪我でドラムは叩けない」という前フリをしておいて、曲の途中で、感動的にドラムの演奏を始めるという演出は、僕としては、ちょっとクサくて、苦笑い。
さて、お次はアイドルグループ対初出場ベテラン・ロックバンド対決。
紅組は、AKB48(10)「視聴者が選んだ夢の紅白SPメドレー」
白組は、エレファントカシマシ(初)「今宵の月のように」
AKB48も、加入卒業を繰り返しながらも、そろそろアイドルとしては、ベテランの域。
今回は、ファン投票の上位三曲をステージ上で決定し、それをそのままメドレーで披露するという試み。
彼女たちは、どの三曲が選ばれてもいいように、30通りのパフォーマンスを練習してきたとのこと。
今回は、卒業する渡辺麻友のラストステージということなので、彼女の最後のセンターシングルとなった「11月のアンクレット」が選ばれなかったらどうなるのとも心配しましたが、そんな「ハプニング」が起こるはずもなく、予定通りの「大声ダイヤモンド」「365日の紙飛行機」「11月のアンクレット」とセンターも松井珠理奈、山本彩、渡辺麻友と入れ替わるバランスのとれた順当な結果。
最後は予定通り、卒業する渡辺麻友が、山口百恵よろしく、ステージにマイクを置いてパフォーマンスを終了。めでたしめでたし。
エレファント・カシマシは、1981年結成の老舗ロックバンド。
しかし、彼らの楽曲をちゃんと聞いたことはありませんでした。
ただ、知識として、難解で、実験的で、アバンギャルドな作風というイメージがあっただけ。
リードボーカルの宮本浩次にも、あまりロックミュージシャンという印象はないなあ。
かろうじて、この紅白で演奏された「今宵の月のように」をかすかに覚えていた程度。
そんなエレファント・カシマシが、どうしてここにきて紅白出場なのかはちょっと不明。
NHKとしては、ちょっとしたサプライズ枠だったかもしれません。
さて、お次は、J-POPの中堅対決。
紅組は、松たか子(3)「明日はどこから」
白組は、星野源(3) 「Family Song」
松たか子が書き下ろしたのこの曲は、2017年下半期のNHKテレビ小説「わろてんか」の主題歌。
まさに、オンエア中のドラマの番宣にもなりますので、NHK紅白としては、当然の選曲でしょう。
対する星野源は、「 Family Song」は、日本テレビ系のドラマ「過保護のカホコ」の主題歌。
彼は、前作の「恋」の記録的大ヒットで、一躍ひっぱりだこの時代の顔になってしまいましたが、そんな大ヒットの次回作というのはなにかと難しいもの。
そのインターバルを10ヶ月も空けて、彼が満を持して発表した楽曲がこれ。
なかなか多才な方で、歌手の他にも、俳優、エッセイスト、コラムニストなどの文筆業、ラジオ・パーソナリティ、コントなどマルチタレントぶりを遺憾なく発揮していますね。
ただ、そのブレイクポイントになった、新垣結衣と共演の「逃げるは恥だが役に立つ」は、まだ未見なので、話のネタのためにも、改めてみておきたいとおもったと次第。
是非とも、 Amazone プライムのラインアップに加えてください。
さて、いよいよ終盤。
お次の対決は、J-POPのクイーン対ジャニーズ
紅組は、Superfly(2)「愛をこめて花束を」
白組は、嵐(9)「嵐× 紅白スペシャルメドレー」
Superfly は、リードボーカルの越智志帆の圧倒的声量のボーカルはカラオケフリークとしてはリスペクトしておりました。
でもあれは、カラオケで歌えと言われても、そうやすやすと歌えるものではない。
まさにプロのボーカルですね。
Superfly は、ずっと彼女のニックネームかと思っていましたが、今回Wiki してみると、もともとはギターの多保孝一とのユニット名。
ですが、その多保孝一が脱退してしまったため、その後は、彼女のソロ・プロジェクト名となっているとのこと。
ちなみに、Superfly というと、僕らの世代ですぐに浮かぶのが、カーティス・メイフィールドの同名映画サントラ盤。映画は、70年代に作られた黒人映画です。
あのビデオクリップは、衝撃的でした。
ユニットの命名の由来が、やはり同じあのビデオ・クリップにあったということが、Wiki した結果判明。
Superfly の楽曲に、どこか70年代のテイストを感じていたもので、これですべてが納得。
歌われたのは「愛を込めて花束を」。
この楽曲に勇気をもらって、世界戦のタイトルを取ることができたと、審査員席の現WBAミドル級世界チャンピオンの村田諒太がいってました。
リップサービスかな?
歌の演出は、紙吹雪のみでいたってシンプル。でも楽曲のよさで勝負できる曲は、それで十分。
白組の嵐は、紅白のためのスペシャル応援歌メドレー。
嵐も、ジャニーズ系の中では、シングルをリリースすれば、順当にベスト10にランクインさせてくる実力派。
SMAPがまだ活躍していた頃から、すでに人気も実力も彼らを超えていたのではないかというジャニーズの稼ぎ頭。
いま「国民的アイドル」といえば、「AKB48」と彼らということになるでしょう。
紅白の司会も、グループで、5年連続と、NHKにも大貢献。
今回はグループを離れてソロで司会を担当した二宮和也も、ここでは白組アーティストとして安定したパフォーマンス。
今や、彼らが紅白の顔と言えるかもしれません。
さて、次の対決は、女性ボーカル大御所対演歌の人気者対決。
紅組は、髙橋真梨子(5) 「for you...」
白組は、氷川きよし(18)「きよしのズンドコ節」
彼女は、僕ら世代では、なんといっても、ペドロ&カプリシャスの二代目ボーカルとして認知しています。
「ジョニーへの伝言」と「五番街のマリー」は、忘れられない名曲。
ソロ転向後も、女性がシンパシーを感じる、しっとりとしたバラードを歌い続けてきた実力派。
カラオケで、彼女の曲を歌う女性には、けっこう「いい女」が多かったという印象がありますね。
調べたら彼女は紅白史上、二つの記録保持者でした。
ひとつは、復活出場最長ブランク記録。
1984年に「桃色吐息」で紅白出場してから、29年のブランク後の2013年に、今回歌った「for you...」で紅白復帰したという記録。
そして、もうひとつは、女性最年長出場記録。
彼女は、去年の大晦日時点で、68歳9ヶ月。
この記録保持者が、演歌の歌手ではないというところが、凄いことかもしれません。
ちなみに、僕は実は、ナマ高橋真梨子に遭遇したことがあります。
学生時代ですから、もうだいぶ昔の1980年代初頭。
場所は、今は亡き飯田橋佳作座という名画座の前。
後にご主人となるヘンリー広瀬(ペドロ&カプリシャスでフルートを演奏していた人)氏と、白いジーンズのペアルックで、手を繋いで映画館の中へ入っていきましたね。
懐かしいお話です。
さて、氷川きよしが歌ったのはズンドコ節。
この人は、男性演歌歌手の中では、ちゃんとリアルタイム楽曲勝負ができる人だったのですが、今回歌ったのは、自身の2002年のヒット曲。
しかしステージは、ド派手に、めでためでたの盆踊り演出。
演歌界の若きプリンスと言われた彼も、いつのまにか40歳。
NHKではだんだんと、大御所扱いされていくのでしょうか。
さて、紅白のラスト対決を前に、特別企画枠が2本。
ひとつは、今年の9月で芸能界引退を表明している安室奈美恵のラスト紅白ステージ。
これは意外でしたが、ライブ活動を中心にしていた彼女の紅白出場は、2003年以来、実に14年ぶり。
それが、ラスト紅白ということもあり、今回の紅白での瞬間最高視聴率は彼女のパートで記録された48.4%。
産休によるラストステージも、産休後の復活ステージも紅白を選んでくれているということもあり、NHKも彼女のラスト紅白を、「特別」扱いにするのは順当なところ。
40歳で引退する彼女が、また復活することがあるのだとしたら、やはり紅白のステージを選ぶかも。
とにかく、平成という時代を駆け抜けたポップクイーンで、 CD売り上げ記録を毎年のように更新していったトップアーティスト。
彼女一人のCD売り上げ記録が、演歌全体の売り上げに勝るといいますから、これはすごい話。
歌ったのは、もちろん「2016リオ・オリンピック」放送の公式応援歌「HERO」。
僕は、リオ・オリンピックを ブルーレイデッキに完全録画しておりますから、収録されたこの曲も半端じゃないということになります。
定年退職後にでも、ゆっくりと鑑賞いたします。
そして、白組の特別企画枠に登場したのは、すでに「ひよっこ 紅白特別編」で、顔出しは済ませている桑田佳祐。
桑田佳祐が登場したのは、カウントダウン・ライブ最中の横浜アリーナから。
彼が歌った「若い広場」は、ドラマ「ひよっこ」の主題歌でしたから、これは、当然といえば当然の特別枠出場。
昭和歌謡テイスト満載の曲で、どこか懐かしい響きのする曲。
この曲は、今回この紅白で、初めて聞きました。
最近は、リアルタイムでドラマを見るという習慣がなくなってしまったので、新しい主題歌となると、なかなかは覚えられないのですが、この曲くらいはしっかりと覚えて、次のカラオケ仲間とのミーティングに持参したいと思います。
さて、いよいよ今回の紅白のラスト対決。
紅組のトリは、石川さゆり、白組の大トリは「ゆず」でした。
石川さゆりが歌ったのは、彼女の出世作「津軽海峡冬景色」。
この人は、2017年が歌手生活45周年という節目の年ということもあり、新曲も2曲発表していたのですが、さすがに、大トリとなると、知名度のない曲では盛り上がらないということで、この選曲になった模様。
ステージでは、葛飾北斎の富嶽三十六景とのコラボレーションという演出で、トリを盛り上げていました。
そして、歌い納めの大トリは、ゆず。
歌ったのは「栄光の架橋」。
この曲は、ご存知の通り、2004年のアテネ・オリンピック放送のテーマ曲。
NHKとしては、気合いが入るところでしょう。
思い出すのは、体操団体の最終演技となった冨田選手の鉄棒での、NHK刈屋富士雄アナウンサーのあの名実況。
フィニッシュの伸身の新月面宙返りの場面で「伸身の新月面が描く放物線は、栄光への懸け橋だ!」
それと同時に富田選手は着地に成功し、日本は感動の金メダル獲得。
この実況で、この曲の名は、どの日本人の胸にもしっかりと刻まれることになったのですから、NHKもゆずもあの名実況には大感謝でしょう。
この曲は、オリンピックイヤーが来るたびに、あの名実況とともに、一緒に思い出されるラッキーな曲になりましたね。
さて、以上をもちまして、2017年第68回紅白歌合戦の検証は全て終了です。
勝敗の軍配は、今回は、白組。
紅白歌合戦のすべてのパフォーマンスを検証することで、オジサンもやっと、2017年度の平均的エンタメ情報は学習できました。
さて、この中から、何曲カラオケで歌う歌を覚えられるか。
なかなか若い頃のようにはいきませんが、頑張ってみることにいたします。
定期的にセッションしている同じ世代のカラオケ仲間は、けっこう勉強熱心で、ビックリするくらい、最新の新しいネタも仕入れて来るので、こちらもウカウカしていられません。
さて、気になる番組平均視聴率は前半(19:15 - 20:55)が35.8%、後半(21:00 - 23:45)が39.4%。
これは第55回(2004年)の39.3%に次ぐワースト3位。(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム)
結果として、視聴率は今回も低迷ということになりました。
でも、よろしいんじゃないですか。
NHKなんで。