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- カタカナ表記:ラナ・ウッド
- 英語表記:Lana Wood
- 出身国:アメリカ合衆国
- 生年:1946年生まれ
- 現在の年齢:76歳
多くの人には、あまり馴染みのない女優かもしれません。
でも、還暦越えの映画オタクとしては、この人はかなり強烈な印象があります。
それもそのはず、僕が中学生の時に、初めて自分の小遣いで見に行った洋画に出演していたのが彼女だからです。
映画のタイトルは「007 ダイヤモンドは永遠に」。
ジェームズ・ボンド・シリーズとしては、第7作目にあたる作品です。
中学生になった映画少年が、怪獣や妖怪映画からは卒業して、初めて鑑賞した一般映画がこの作品でした。
もちろん、お目当ては、映画雑誌で事前チェック済みだったボンド・ガールの悩ましい姿を映画館で堪能すること。
かなり、色気づいたマセガキでした。
この作品の、メインのボンド・ガールは、ジル・セント・ジョンという女優でしたが、ラナ・ウッドが演じたプレンティ・オトゥールは、彼女よりも先に映画の冒頭で登場します。
大きく胸の開いた紫のドレスで、ジェームズ・ボンドを誘惑するのですが、そのバストが強烈でした。
ボンドの部屋で、ドレスを脱いだところで、敵の一味と格闘になり、最後はあえなく窓の下のブールに、裸のまま投げ落とされるというのが彼女の役柄。
ジル・セント・ジョンの演じるティファニー・ケースは、この後の登場になりますから、事実上、映画館で見る最初のハリウッド女優が、僕にとってはこの人だったということになります。
実はこの人は、あのナタリー・ウッドの実妹です。
子役時代から映画出演をしていた姉の影響で、彼女自身のキャリアも、小役時代からスタート。
1956年製作のジョン・ウェイン主演の西部劇「捜索者」にも、姉ナタリーと共に出演し、ナタリーの少女期を演じています。
しかし、「理由なき反抗」「ウエストサイド物語」といった名作に出演した姉のような順風満帆な女優キャリアを、彼女は歩めませんでした。
活躍の中心は、テレビ・ドラマだったようです。
しかし、鳴かず飛ばずのキャリアを打開するために、彼女は男性誌「プレイボーイ」のプレイメイトとして、グラビアを飾る決断をします。
これが、007シリーズのブロデューサーの目に止まり、プレンティ・オトゥールの役をゲットすることになるわけです。
出演シーンは短いのですが、映画を見終わってみれば、僕にとっては、メインのボンド・ガールのジル・セント・ジョンよりも、彼女の印象の方がより強烈でした。
白状してしまいますが、その理由は、間違いなく彼女のその巨大なバストでしたね。
それ以降、たくさんの洋画を見てきましたが、彼女以上のバストには、なかなかお目にかかれなかった気がします。
何せ、多感な中学生の頃ですから、一度気になってしまうと、彼女の他の出演作品が公開されていれば、絶対に見ようということになります。
今のように、インターネットなどない時代ですから、気になった女優の情報を得ようとしたら、毎月発売される映画雑誌を隅から隅まで読むことだけ。
しかし、結局この「007 ダイヤモンドは永遠に」以外で、彼女の出演作に巡り会うことはありませんでした。
ところが、最近になって、彼女が1982年に主演を務めた「ダーク・アイズ」という作品を、なんとYouTube で発見しました。
原題が、”Satan's Mistress”。
ちょっとしたホラー映画なのですが、明らかにこの映画の売りは、悪魔ではなく、ラナ・ウッドのグラマラスな肢体。
当時、彼女はすでに36歳なのですが、この作品で、彼女は何度もオールヌードで登場します。
これを見た感想は、ちょっと複雑でしたね。
1982年といえば、僕は大学生で、あちこちの名画座で、漁るように映画を見ていた頃ですから、もしも、タウン情報誌「ぴあ」で、この映画の情報を見つけたとしたら、歓喜して、関東一円どこでも出かけて行ったはずですが、その記憶はありません。
多分、日本では未公開だだったはず。
その憧れだった女優の、映画でのヌードシーンを、実に50年ぶりに拝めたわけです。
もちろん、こちらも長年の月日で、この程度のヌードシーンやベッドシーンくらいでは、もう驚くこともありません。
「007 ダイヤモンドは永遠に」では、ピチピチだったラナ・ウッドも、この頃は当然それなりの年輪を重ねています。
その彼女が主演とはいえ、映画そのものは、どう控えめに見ても、彼女のヌード以外は「見どころ」に乏しいB級作品。
やはり、昔の「いい女」に、場末の酒場で再会したというような印象は拭えきれませんでした。
姉のナタリー・ウッドは、青春スターしても、ミュージカル・スターしても成功しました。
しかし女優として成功することはできなかった彼女が、決して姉には出来なかったオールヌードを晒すという映画に主演したというところに、彼女の妹としてのかすかな意地を感じるような気がするわけです。
Wiki のバイオグラフィで見る限り、この作品が彼女の最後の映画出演でしたね。
スタイルでも、美貌でも、決して姉には引けを取らなかったラナ・ウッド。
その彼女が、映画女優としては、最後まで姉のような成功を手に入れられなかった理由はただ一つ。
それはおそらく、その立派すぎるバストのせいですね。
たとえ彼女に、どんな才能があったにせよ、映画女優としての彼女のキャラはこれで決定してしまった気がします。
もちろん、そのおかげで、ボンド・ガールの座を射止めた彼女ではありましたが、世の男性諸氏は、これ以降、セクシー女優としての彼女のキャラ以外は、一切求めなかったということでしょう。
考えてみれば、残酷な話です。
偉そうに言っていますが、もちろん、僕自身もその一人であることは素直に認めておきます。
そうなんだよなあ。
「ウエストサイド物語」で、「トゥナイト」を歌い上げるナタリー・ウッドが、もしもあんな立派なバストをしていたらどんなシーンになったかと想像してしまいます。
確かに見ている方は、それがどんな名曲であろうと、もうそれどころの騒ぎではないだろうとは思いますね。
今は、もう77歳になるラナ・ウッドですが、自分の人生を振り返って、多分今頃こんなことを思っているかもしれません。
「ちょっとおっぱいが大きいだけだったのに。」
ちなみに、その彼女のバストに目が眩んだ男の一人が、「007 ダイヤモンドは永遠に」で、ジェームズ・ボンドを演じたショーン・コネリー。
のちの手記で、彼女は映画の撮影の際に、彼とベッドを共にしたことを告白しています。
これはまあ、ご愛嬌ということで。
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