「地下深く 永遠に」という、ドキュメンタリーを見たんですね。
世界で、まだひとつしかないという、フィンランドにある放射能廃棄物処理施設オンカロを扱った番組です。
オンカロは、100年後には、核廃棄物でいっぱいになります。そしてその後は、それに触れたものの、生命の危険を脅かす「パンドラの匣」として、10万年間、フィヨルドの地下深く、誰の目にふれることなく眠っていなければなりません。
こんな地雷を、人類は、原発を利用する限り、まだまだこれからも世界中のあちこちに埋めなければならないということでずね。
しかし、承知の通り、原発による電力の恩恵は受けながらも、そのために廃棄される核廃棄物によって命を脅かされるのは、まっぴら御免だと、人々は、自国に放射能廃棄物処理施設を建設するのを拒みます。
これはもう、食欲のおもむくまま、食べるけれど、トイレや下水処理は作らないといっているのと同じ事。
そして、オンカロは、10万年後という想像もできない未来を想定して、その安全性を確保しなければなりません。
1万年前の人類が、現代の人類を、果たして予想できたかという話です。
それが10万年です。土台無理な話です。
これはもう、我々が、今の生活を確保したいというエゴのために、それによるリスクだけを、未来に押し付けるようなもの。
番組で、オンカロ施設関係者が、未来の人類にメッセージを送っていました。
「ここは危険です。入ってはいけません。立ち去って下さい。」
「ここを、開けてはいけません。開けさえしなければ。あなたたちは安全です」
「この中にあるものは見えません。しかし、確実にあなたたちの生命を奪います」
「私たちは、あなたたちを信じています。」
でも、やはり、未来の彼らに、きちんと言っておかなければいけない大切なひと言がなかった気がします。
それは、やはりこれ。
「こんなものを残してしまって、申し訳ない。」
http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/110216.html
1992年12月24日放送といいますから、もう今から20年近く前らフジテレビでオンエアされたテレビ番組です。
司会は、若き日の古館伊知郎。5時間枠の特別番組でした。
46億年前から放送日当日までに起こった事件から、現在の我々の生活に大きな影響を及ぼしている100大ニュースを選出しようというコンセプト。
こちらの知的好奇心をおおいに刺激した番組で、これはバッチリ録画。
ウンチクの足しにしようと、しっかりメモしたんですね。
そのメモが、ひょいと出てきて、読み返したんですが、なかなか面白くて、一気に読んでしまいました。
せっかくですから、ご紹介します。
また、例によって、当時のワープロの感熱紙印刷ですから、いまや悲惨に赤茶けて、読みにくいところもありますがご容赦。
さて、1992年当時の100大ニュースでしたが、本日現在では、101大ニュースにしておくことにしましょう。
101 2011年3月11日 東北地方太平洋沖地震
19911231 46億年の100大ニュース001をダウンロード
投稿情報: 午前 08時52分 カテゴリー: テレビ番組 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
撮りためた録画デッキの中に、こんな番組がありました。
「ポール・マッカートニー ライブ・イン・ニューヨーク・シティ」
ポールがニューヨークにオープンしたスタジアムのこけら落としとして、2009年7月に行なった記念ライブですね。
会場となったのは、シティ・フィールド・スタジアム。
このスタジアムは、1965年にビートルズが史上初のスタジアム・コンサートを行なったニューヨークのシェア・スタジアムの替わりとなる新球場としてオープンしたんですね。
まあ、ポールには縁の場所ということになります。
12万人以上を動員したしいいますから、いまだビートルズパワーは衰えを知らずというところでしょうか。
さて、そのコンサートの中で、ポールがピアノの弾き語りで歌ったのが、ビートルズでは最後のシングルとなったバラードの名曲「THE LONG AM\ND WINDING ROAD」
さて、この曲ですが、ご存知のとおりビートルズのラスト・アルバム「LET IT BE」に収録されています。
で、この「LET IT BE」
実は、ビートルズの面々は、あの当時、「ABBEY ROAD」を完成させたところで、ビートルズとしての活動に見切りをつけ、このアルバムを仕上げるのを放棄しちゃってるんですね。
当時の彼らの人間関係は、それくらい冷え込んでいたうわけで、それは、あの映画「LET IT BE」を見ても伝わってきます。
それで、プロデューサーのジョージ・マーティンは、このアルバムの仕上げを、フィル・スペクターに依頼したんですね。
そして、完成して、リリースされたのが、僕たちがよく知るビートルズのラスト・アルバム「LET IT BE」というわけです。
ところが、自分たちで放棄したにもかかわらず、ビートルズの面々は、このフィル・スペクター版の「LET IT BE」がお気に召さなかったんですね。
特にポールは、ご機嫌斜めだったようです。
そしてその中でも、特に、そのアレンジに異議を申し立てたのが、「THE LONG AND WINDING ROAD」。
フィル・スペクターは、このバラードにフルオーケストラのアレンジをかぶせたのですが、これがポールとしては、気に入らなかったんですね。
でもまあ、自分たちが完成を放棄してしまったんだから、しのごのいっても後の祭り。
そして、時は流れて2003年。
その辺の鬱憤をはらすかのように、ポールは、「LET IT BE...NAKED」という、セルフリメイクのアルバムの発表にゴーサインを出します。
NAKED というくらいですから、余計な音はそぎ落とした、これこそが、ビートルズのオリジナルの音ということでしょう。
「俺たちがやりたかったのはこれだ」というわけですね。
もちろん、、「THE LONG AND WINDING ROAD」からは、オーケストレーションは取り去られていたのは、いうまでもありません。
さて、そんな経緯をたどった、このバラードの名曲ですが、このニューヨークシティのコンサートでは、どんなアレンジで演奏されたか。
答えからいってしまいますと、このライブで演奏された、「THE LONG AND WINDING ROAD」は、明らかに、フィル・スペクターのバージョン。
まあ、いまどきは、オーケストラを揃えなくても、それなりの音は、作れてしまいますので、その場にオーケストラが用意されていたわけではなさそうでしたが、完全に、ポールがこだわっていた、「LET IT BE...NAKED」のバンドアレンジンではありませんでした。
僕としては、このあたりがニヤリです。
サービス精神旺盛なポールのことですから、そんな自分のこだわりよりも、あえて、観客が喜ぶアレンジで演奏したということはあるかもしれません。
さて、「THE LONG AND WINDING ROAD」に関して、僕の好みはどうか。
実は、ポールには、申し訳ないけれど、やはりこの曲は、僕個人としては、中学生の頃から慣れ親しんでしまっている、フィル・スペクターのバージョンに軍配が上がります。
このバラードにまつわる、そういう経緯を知識として知ってしまっても、やはり、耳にしみこんでしまっている「音」というのは、そう簡単に、理屈ではひっくりかえらないようです。
これは、今聞いてもやはり同じ。やはり違和感があるのは、NAKED のバージョンの方です。
まあ、ポールも僕も、年を食ったということでしょうかね。
しかし、いずれにしても、この曲は、どちらのバージョンで聞いたとしても、名曲であることには、変わりありませんけどね。
この大会の完全録画を目指して、SONY のBRデッキを購入したわけです。
とりあえず、「おまかせ録画」機能を駆使して、放送された全試合は録画できているはずなのですが、なかなかBRヘダビングする時間が取れなくて、この連休で一気にとりかかりました。
録画したのは、SRモード。
一試合2時間が、およそ6Gですから、BRの25Gには、3試合分は収まる計算です。
全64試合録画されていれば、22枚から25枚程度。
北京オリンピックのときは、DVDでNHK 放送完全録画を目指して、ダビング最終枚数が96枚。
これがけっこうしんどかったので、今回は、大容量のBRディスクで、スッキリとコンパクトに収めようという魂胆で、清水の舞台から飛び降りるつもりで、BRデッキを購入したわけです。
そんなの撮って、どうするの?とは、よく言われますが、これはもう道楽としかいいようがない。
たぶん、今の仕事をしているうちは、このディスクゆっくり見られる時間はないでしょう。
でも、これを自分で持っていて、見たいときにいつでも見られる状態に保管してあるということが、僕にとっては快感なんですね。
オタク道50年の「性」です。
ちなみに、我が実家は、本屋でしたので、おそらく、こいうものが、キレイに活字で整理されていて、並んでおいてあるという状態が生理的に好きなんでしょう。
本屋の息子に脈々と流れているDNAだと思っています。
「BSサタデーライブ 中森明菜スペシャルLIVE」(NHKBS) を見ました。
中森明菜のライブは3年ぶりなんだそうです。
インタビューを聞きますと、「お客様に楽しんでいただくことだけを100パーセント考えているから、しんどい」などとおっしゃる彼女。
このコンサートでは、イスに座って、膝を立て、ラフな感じで歌うというスタイルにしていましたが、そのイメージと発言がちょっとチグハグなかんじでたな。
最近は、すっかりカバー歌手になっていると自嘲気味にも語っておりましたが、まあ基本的には歌のうまい人なので、それもいいでしょう。
インタビューを聞いていて思ったのですが、なにを語るのにも、選ぶ言葉が丁寧すぎて、かえってぎこちない感じがしてしまいました。
芸能界で生きていくのには、「礼儀」と「あいさつ」にソツがあってはいけないとはよく聞きますが、なんか意識しすぎは否めないかんじ。
この人のキャラからいったら、もう少しラフにくだけても、面白いと思うのですが、たぶん、そんな素顔はカメラの前では見せないのでしょう。
でも、それなりにやる気は伝わってきます。
それにしても、この人には、「暗く」そして「不幸」そうなキャラがすっかりと身についてしまいました。
中森明菜44歳。
でも、まあ基本的にはいい女ですよね。
さて、ライブで歌った曲は、どれもエバーグリーンの名曲たち。
・私は泣いています
・学生街の喫茶店
・旅の宿
・心もよう
・無縁坂
・シクラメンのかほり
・思秋期
・瑠璃色の地球
・愛染橋
・ダンスはうまく踊れない
・Women “Wの悲劇”より
・ベルベットイースター
・悪女
・22才の別れ
・雨の物語
・I LOVE YOU
・恋
うーん、悪いとは言いませんが、どれも当たり前すぎて、僕としては面白くない。
この人のイメージと歌唱力を、十分に考慮したうえで、是非とも歌ってもらいたい曲をあげておきましょう。
是非挑戦してほしいところです。
○ 砂の道 (石川さゆり)
○ 曼珠沙華(山口百恵)
○ 生きがい(由紀さおり)
○ 逃避行(麻生よう子)
○ さよならはダンスの後で(倍賞千恵子)
○ いにしえ(日暮し)
○ Moonlight Surffer (石川セリ)
○ 移りゆく心(小林麻美)
○ どうぞこのまま(丸山圭子)
○ 心が痛い(りりい)
○ マイ・ラグジュアリー・ナイト(しばたはつみ)
そして、これだけはどうしても最後に歌ってほしい曲。
ぞっとするくらい、中森明菜のイメージにあっていると思われるのがこれ。
シングルにはなっていないけれど、山口百恵の名曲です。
○ 夜へ・・(山口百恵)
久々に見たのが、『踊る大捜査線 THE MOVIE』です。
1998年の東宝作品。
本日現在で、実写日本映画の興行収入で4位の、観客動員数を誇るメガヒット映画です。
同名のテレビドラマからの映画化。
企画的には、ミーハーなのですが、そこは伊達に興行収入記録が4位というわけではない。
改めて鑑賞すると、やはり脚本はよく出来ています。
伏線の張り方と、緩急のつけ方が抜群。
湾岸署に同時発生する3つの事件を、キャラクターで盛り上げながら、上手にさばいています。
あの有名なセリフ。
「事件は会議室で起きているんじゃない。現場で起きているんだ!」
あのセリフの効果を最大限に活かす仕掛けもあちこちに仕込んであって、なかなか。
3日間寝ていないという青島刑事の設定を、あのドンデン返しにつなげる巧さ。
そして、署内領収書紛失事件の面白すぎる犯人たち。
やはり、観客を呼べる映画には、それなりの中身があるということです。
そんなこの映画の中での「おもわずニヤリ」
拉致された和久刑事が、自分の居所を知らせようとするのに燃えている焼却炉に赤いボールを投げ込みます。
このボールが燃えて、その煙がスルスルと煙突をのぼると、その煙は紫色に。
湾岸署の窓から立ち上る煙を発見する青島刑事。
屋上にかけあがり、周囲を見回すと、カラーの街並みがスッと白黒画面に。
すると、その白黒画面のほぼ中央に立ち上る紫色の煙。
知っている人は、誰もがここでニヤリでしょう。
回答は、青島刑事がセリフでいってしまいます。
「天国と地獄だ」
キャラクターでいうと、やはりサイコ殺人犯を小泉今日子にやらせたのはインパクトがありました。
これはキャスティングの勝利。
あのブリッジ矯正キラリの歯にはドキリです。
そして、最後にもうひとつ。
最後の病院のカット。
リハビリしている青島刑事にやさしく声をかける、このワンカットのみの看護婦役は、見たことのある顔でした。
いまやあちこちのドラマで見かけることの多い美人女優。
1998年当時は、まだチョイ役ですね。
映画を再見して、こんな発見をすると、またうれしくなってしまうものです。
オリンピックおたくでございます。
4年に一度のスポーツの祭典。
なにか、ワクワクしてしまうんですね。
はじまりはどこかといえば、もちろん1964年の東京オリンピックです。
当時の、僕は5歳。
当時は、大田区平和島に住んでいましたので、おじいちゃんに肩車してもらって、マラソンの折り返し点を黙々と通過していく黒い人(もちろんアベベ選手)に、わけもわからず手を振っという記憶があります。
そして、完全にハマったのはやはり1972年の札幌オリンピック。
このときは、完全にモノゴココロついておりましたので、この世紀のイベントには、中学生ながらに胸を熱くいたしました。
ハマッたらとことんいく。
この習性は、終生変わることはないようで、当時の僕は、実家が本屋であることをいいことに、オリンピック関係の特集雑誌を片っ端から読破。
あの70メートル級ジャンプの日の丸飛行隊はもちろんのこと、札幌大会のメダリストはほとんど暗記したんじゃないかな。
いまでもいえますよ。
フィギュア女子シングル銅メダルはジャネット・リン。
女子アルペン2冠は、スイスのマリーテレーゼ・ナディヒ。
男子スピードスケート3冠は、アルト・シェンク。
渋いところでは、男子バイアスロンのマグナー・ソルベリ。
当時は、もちろんビデオなんてものはないわけで、この「アサヒグラフ」の別冊は、たぶん、大学に行くくらいまでは大事に持っていたんじゃないでしょうか。
時代は移り変わり、メディアも変遷。
自分でビデオデッキを購入できるくらいになると、オリンピック中継は、できる限り録画いたしました。
それでも、当時はBS放送なんてものはなく、NHKで、毎日のハイライトと、終了後の総集編くらいのテレビ放映しかありませんでしたが、それでも番組はセッセと録画。
しかし、当時はビデオテープ代も馬鹿にならず、撮っては消しの繰り返し。
今、残っているビデオテープのパックナンバーをみると、1988年のソウルオリンピックあたりから、3倍速で録画したものが棚には並んでいます。
ビデオの時代からDVDになり、ビデオテープは徐々にDVDディスクにとってかわり、前回の夏のオリンピック北京大会では、DVDディスクにして50枚程度を永久保存版として録画。
やっと、ハイライトやベストセレクション以外の生中継映像も、録画できるところまでこぎつけました。
そんなの録画してどうするんだと聞かれることは多いのですが、これはオタクの習性としかすいいようがない。
コククションして、棚にしまって、いつでも好きな時に見れるという状態にしてあることがたまらない快感なんですね。
まあ、老後はぜいたくもできないでしょうから、せいぜい撮りためたコレクションをひねもすのんびりと鑑賞することで余生を送ることにしましょう。
さればまた老後も楽しからずや。
さてさて、そうこうしているうちに、時代はDVDからブルーレイの時代になっております。
今回、このバンクーバーオリンピックに照準をあわせて、ブルーレイのデッキを購入したことは、先日のブログでご報告いたしました。
なにせ今回購入を決断したのが開会式の一週間前のことでしたもので、ろくに機能を確認する間もなく、ほとんどぶっつけ本番の録画作戦。
録画のモードをどうするかとか、「おまかせ録画」をどう設定するとかはほとんどいきあたりばったり。
しかしながら、バタバタとしながらも、オリンピックが終了してみれば、1000Gのハードディスクを、ほぼ使い切って、バンクーバー・オリンピックの完全録画に成功。
大容量のデッキではありましたが、このハードディスクに、どのモードで、どれくらい録画していくかというあたりでは葛藤もありました。
しかしなんとか、フルハイビジョンの半分のサイズであるSRモードで、今回はBS-1のハイビジョン放送も含めて完全収録。
ポイントとなる種目の放送は、フルハイビジョンのDRモードで録画いたしました。
さあ、オリンピック終了直後からは、けして安くないブルーレイディスクを大量に買い込みせっせとダビング。
おそらく、ブルーレイディスクにして、約40枚くらいでしょうか。
生のディスク代だけでおよそ10000円です。
モノズキだねえという声も聞こえてきくますが、本人はいたってご満悦。十分に必要経費内です。
やはり念願であった、「完全録画」の快感には変えられません。
さあ、人生80年、いつか、ゆっくりと鑑賞させていただきます。
さて、蛇足ながらもう少々語ってしまいましょう。
完全録画の野望は達成できたので、次にトライしたいのは、このブルーレイで録画した高画質ハイビジョンの映像(理論値で言うとデジカメの画素数にして200万画素相当)から、自分の好きな画像をキャプチャーして、A3の用紙にカラー印刷してポスターにするという野望。
それをラミネート加工してポスターを作成し、ちょっと、シミの浮き出てきた部屋の壁一面にする作戦。
しかしながら、僕のこの野望は現在のところ、「著作権」だなんだという壁に阻まれて、使用している機能制限付きのソフトでは、キャプチャーができません。
まあ、この壁はいずれ越えて見せましょう。
「自分で楽しむ道楽」なら、文句はありますまい。
まずは、日本選手の皆様、お疲れ様でございました。
さて、休みの日は、撮りためていたテレビ番組を、まとめてチェックします。
やはり、NHKが多くなりますね。ちゃんと受信料払っておりますから、ちゃんと見させて
もらいます。
さて、今回そんな中で面白かったのが、これ。
NHK「仕事の流儀」スペシャル −「育てる」
今回はスペシャル番組で、過去のインタビューから、「教える」というエッセンスを抜き出して、キャスターである脳科学者、茂木健一郎氏の分析をまとめたもの。
「育てる」というと、すぐに、お母さんの「子育て」というようなイメージにつながってしまいますが、茂木氏によれば、「育てる」の本質は、子供も大人も変わらないとのこと。
いろいろとありましたが、大きなポイントは3つ。
まず。これ。
「 敢えて教えない。」
つまり、自分で考えさせる。 自発的に「学習モード」になるまで、待つということ。
要するに、やりたくないことを、無理矢理やれやれといっても、そこからは、人は何も学習しませんよということらしいですな。
脳には、ドーパミンという快楽物質があって、これは、人に教えられて答えを得るときよりも、自分の力で答えを見つけ出したときのほうが、はるかに放出量が多いようです。
つまり、このドーパミンがたくさん出ている状態で学習したことが、人間一番、頭に吸収されるということのようです。
では、どうすれば、自発的にやるようになるのか。
これは、ひたすら「待つ」しかないとのこと。
但し、ただ、待っているのだけではダメ。しっかりとその相手(子供なり、部下なり)を観察していなければいけないようです。
そして、自発の「芽」が見えたら、すぐにそこで、「本気」のアクション。
なるほど、効果的に人を育てるというのは、そういうことかというのは、なんとなく実感できますね。
そして次。
親は子の、上司は部下の「安全基地」になれ。
人が果敢に前向きに、アグレッシブに、なにかを「習得」しようとしているときに、一番大切なのは「安全基地」というものの存在だといっています。
「安全基地」とはなにか?
要するに、自分を全面肯定し、あたたかい「愛情」の眼差しで、いつでも自分を見守っていてくれる人の存在です。
これは、口で言うのは簡単ですが、ちょっとむずかしそうですね。
ポイントは以下のとおり。
○ 強制しない。指示しない。やりたいことをやらせる。
○ 応援団に徹する。進む方向に、後ろから「いいぞいいぞ」と声をかける。
○ 欠点も含めて、受け入れる。
○ 困ったときに、はじめて手を差し出す。
親ということであれば、子供への「愛情」は、本能的にありましょうから、ただ、ポイントがずれないように、愛してあげさえすれば、これはそんなに難しいことではないような気もするのですが、「応援」する相手が、自分の息子でもなんでもない会社の部下ということになると、この4つのポイントをクリアしていくのは、ちょっと難しそうですね。
これができる上司というのは、人としても相当大きな「器」が要求されそうです。
「好きなようにやれ。責任は俺が持つ。」
こういう、育て方ができるようになれば、「教える側」としては超一流。
実は、育てる側も、育つ側と一緒に成長していくもののようです。
そして、最後のひとつは目からウロコのこれ。
「どんどん後悔しなさい。」
この3つめのポイントは、「反省」ではなく、「後悔」をしなさいということ。
大きなことをやり遂げた人の人生には、必ずこの「後悔」というキーワードが存在するというんですね。
では、「反省」と「後悔」の違いは何か。
反省というのは、あくまで起こってしまった「過去」に対する分析なのに対して、後悔には、未来に対するアクションが含まれているということです。
この差は、こと「育つ」という観点から考えると、月とスッポンほどの差があるといいます。
後悔しているときに活動しているのは、目の奥にある「眼窩前頭皮質」というところ。
この場所は、脳の中でも、環境の変化に対応する「適応力」をコントロールするところなんですね。
つまり後悔するということは、イコール、自分を変えるための入り口にたったということ。
自分の失敗を、「ああすればよかった、こうすればよかったと」イジイジと後悔するという行為は、一見ネガディブにも見えますが、実はそうではなくて、環境の変化に対応し、自らを成長させるための行為になっているというわけです。
「後悔」という思考を、脳科学的にわかりやすく分析すると、現実に自分がとった行動と、こうすればうまくいったのにという想像との比較を同時に行っているということ。
茂木氏曰く、
「つまり、後悔は、未来を変えるためにやっているんです。」
さて、運送会社の管理職としては、ここから何を学習しましょうか。
ひとつ浮かびました。
我が社の事故報告書には、事故を起こした運転手が「反省」の弁を記入する「反省した点」という欄があるのですが、この欄の名前はこう変えましょう。
「後悔した点」
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投稿情報: 午後 06時08分 カテゴリー: テレビ番組 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)