大学の若大将
畑の帰り道、YouTube の、「エド山口の大江戸日記」を聴いていたら、ネタが加山雄三との交流話。
「エレキの若大将」の話が面白かったので、戻ったらチェックしてみたくなりました。
WOWOWで、「若大将シリーズ」を放送したものを録画していた記憶がありましたので、おそらくあるはずだと思っていたら残念ながら録画もれ。
若大将シリーズは、全部で17本作られているのですが、録画してあったのは半分くらいでしたね。
それではと、取り出したのが、シリーズ第一作目。
1961年に作られた「大学の若大将」です。
いわば、東宝の青春スター加山雄三の出世作といえます。
スポーツ万能で、おおらかな性格、そして女の子にモテモテの主人公田沼雄一に扮するのが加山雄三。
若大将シリーズは、何本か見ているはずだと思っていました。
映画館のスクリーンに映し出された、若大将を見た記憶は確かにあります。
しかし、よくよく考えてみると、たぶんそれは、全部予告編の記憶だったんですね。
当時は、東宝の怪獣映画はよく見に行ってましたから、東宝の封切館には足しげく通っています。
大宮にあったのは、東宝白鳥座でした。
そのときの予告編が、「若大将シリーズ」だった確率が、非常に高かったと思われます。
当時はまだ小学生でしたので、自分のお小遣いで鑑賞したのは、やはり怪獣映画、もしくは東映まんが祭りでしょう。
小学生で「若大将シリーズ」をわざわざ見に行ったとは思えません。
客層は違うでしょうから、怪獣映画と併映するということもなかったでしょう。
中学生になって色気づいてくると、さすがに怪獣映画からは卒業しましたが、自分のお小遣いで見に行く映画は、あの頃は全てヌードを期待できる映画のみ。マセたガキでした。
「若大将シリーズ」のようなさわやかで健全な映画は、おそらくパスしていたはずです。
ということは、もしかすると、今回見たこの「大学の若大将」が、初めて見る「若大将シリーズ」であった可能性が高い。
プログラム・ピクチャーですから、90分弱の尺の中で、テンポよく物語は進行します。
ちょっとそれはあまりにご都合主義ではないのという展開も多々見受けられますが、そこはまあ、「若大将シリーズ」ですからね。
ちょっと話はそれますが、「笑っていいとも!」の司会を始める前のタモリが、何枚かギャグ・アルバムを出しているんですね。
その3枚目が「タモリ3 戦後日本歌謡史」。
既存の曲をメロディを微妙に変え、歌詞もパロディにして、タモリのナレーションでつなげた、知る人ぞ知る伝説のアルバムです。
この中に、若大将シリーズのパロディもあって、そこで使われていたシーンが、この第一作のラストシーンからのものでしたね。
アルバムではA面の最後でした。
その記憶が蘇ったので、これはちょっと嬉しくなってしまいました。
今は発売禁止のアルバムなのですが、YouTubeで見れますので、興味のある方はどうぞ。
加山雄三の父親と言ったら、戦前の大スター上原謙です。
ちゃんと、この映画にも出演して、親子共演していました。
若大将に、溺れたところを助けられて、しみじみとこう言ってました。
「今時、良くできた青年だ。」
若大将シリーズには、欠かせないキャラクターの青大将。
演じるのは、もちろん田中邦衛。
タイトル・クレジットを見てたら、だいぶ後の方で出てきました。
この映画までは、まだほとんど無名の俳優だったんですね。
この映画で、悪党だけどどこか憎めない彼の個性が認められて、シリーズのレギュラーになっていったようです。
ヒロインの澄子は、星由里子。
もちろん怪獣映画でもヒロインでしたので、つかみはバッチリ。
彼女のイラストを描いていてビックリしました。
このデビューまもない頃の彼女は、なんと今をときめく石原さとみソックリ。
いや、石原さとみが彼女に似ていたというべきでしょう。
最近結婚されたようですが、年齢を重ねていくと、今度は彼女が、星由里子に似てくるかもしれません。
それから、このころの東宝で旬だった女優の団令子。
そして、この映画で、もう一人美人女優を発見しました。
この映画が銀幕デビューの藤山陽子。
初めて知りました。
こんな綺麗な女優がいたんだなあと感心してしまいましたが、1967年には引退されています。
Wiki してみたら、僕が見ているあの当時に撮影された東宝映画には、チョコチョコ出ていたようですが、残念ながらまるで記憶に引っかかっていません。
テレビドラマの「青春とはなんだ」で、マドンナ教師を演じていたというのが、かすかに記憶にある程度。
これからは、要チェックです。
ちなみに、エド山口の動画から仕入れたネタは、あまりにご都合主義の演出に、演じていた加山がキレたというお話。
大ヒット曲「君といつまでも」を歌うシーンでは、眉間にシワを寄せて、不機嫌全開で歌っているとのこと。
残念ながら、我が家には「エレキの若大将」のDVDはありませんが、興味のある方は確認してみてください。
監督は、加山雄三にこう言ったそうです。
「映画ですから。」
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